MCUの第4作目で映画「マイティ・ソー」シリーズの第1作目となる今作。
公開年は2011年。
シリーズの位置付けとしてのトピックは「テッセラクト/4次元キューブ」がアスガルドの地下倉庫からシールドの手に渡ったというところ。
今作のラストシーンが、映画「アベンジャーズ」の冒頭のシーンへつながっています。
→MCU前作|映画「アイアンマン2(2010)」
→MCU次作|映画「キャプテン・アメリカ/ザ・ファーストアベンジャー(2011)」
MCU内の現在地と現実の出来事/タイムライン(劇中の時代設定)
マーベルによる公式の発表として、時系列としては、映画「アイアンマン2」「インクレディブル・ハルク」の作品と「同じ1週間以内の出来事」とされています。
よって、年代は2011年。
2011年といえば「東日本大震災」があった年であり、金正日、オサマ・ビンラディン、スティーブ・ジョブスなどが死去した年でもありました。
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今作では、アスガルドでのロキの「イタズラ」によって、地球侵略の「前段階」が整ったという状況になりました。自らの出生の秘密を知った上に、父オーディンから「勘当」されたロキ。復讐心やら何やら、ともかくロキの心の中は「ダーク」な状態になってしまいました。
登場するロケーション/地名
プエンテ・アンティグ オ(ニューメキシコ州)
現実には存在しない完全に架空の街。ムジョルニアの落下地点は、ここから西へ80キロ。ムジョルニア墜落地から北西25キロにある小さな町にシフたちがソーを探しにやってくる。Puente Antiguoはスペイン語で「いにしえの橋」。ソーは郡立病院で検査されるが暴れて逃げ出す。
トンスベルグ(ノルウェー ヴェストフォル県)
西暦965年。氷の巨人と戦いがあった街。当時、ここを襲って地球を支配しようとした氷の巨人たちを追い返したのはオーディン。この際オーディンは右目を失い、失明した(オーディンの息子のソーは2017年にヘラとの戦いの「ラグナロク」の際に同じく右目を失明)。一般的には「ノルウェー最古の都市」と言われている。(のちにニューアスガルドとなり、アスガルド人たちが移住し暮らすようになる。映画「ソー/ラブアンドサンダー」)。
アスガルド
永遠の王国。水面の裏側にある。宇宙に平和をもたらしたのはアスガルドの兵士だと言われている。アスガルド人は、歴史の始まりから「9つの世界」の民を守ってきた一族。魔法と科学が等しい世界。ユグドラシルの木の枝で9つの世界は繋がっている。
ヴァーラススキャルヴ(Valaskjalf)
オーディンらが暮らす、アスガルドの王宮。パイプオルガンのような外観をしている。地下の倉庫に「テッセラクト」が保管されていたが、ロキによって盗まれる。
ヘミンビョルグ(Himinbjorg)
ビフレストが、アスガルドと外の世界とを繋げる施設(天文台)。門番が常駐し、アスガルドへの出入りを監視している。ヘイムダルが持つ剣「ホーフンド(Hofund)」がビフレストを稼働させる際の動力源となる。
そのほかの登場するロケーション/地名
ヨトゥンヘイム|氷の巨人の国。ロキの生まれ故郷。
ヴァルハラ|かつてソーが、この国のご馳走をヴォルスタッグに食べさせた。
9つの世界|()内は別の読み方など、?は、今作では未登場の国。元ネタは「北欧神話」から。同一視や区別が曖昧なため、10の国名がリストアップされている。
- アルフレイム(アールヴヘイム・妖精の国)
- ヴァナヘイム(ヴァナランド・ヴァン神族の国)
- ヨトゥンヘイム(ウートガルズ・巨人の国)
- アスガルド(アースガルズ・アース神族の国)
- ミッドガルド(ミズガルズ・人間の国)
- ?(ニザヴェッリル・小人の国)
- ?(スヴァルトアールヴァヘイム・黒い妖精の国)
- ?(ニヴルヘイム・霧の国)
- ?(ムースペッルスヘイム・炎の国)
- ?(ヘル・死者の国)
登場人物/キャラ
ソー(ソー・オーディンソン)
「お姫様」という挑発には必ず乗ってしまう。食べ物が美味しい場合、お皿やコップは割って当たり前という文化圏に育つ。木曜日の語源は「ソーの日」から来ている。王位継承の儀式の日に、弟ロキの邪魔によって王位継承が頓挫。さらに勝手に氷の王国に攻め入ったことからアスガルドを追放される。その後、父の許しを得てアスガルドへ戻るが、王としては相応しくないと自らの考えを改める。
ジェーン・フォスター
タイムトラベル=アインシュタインローゼンブリッジ理論を研究する科学者。カルバー大学の教授。ソーと出会い、恋に凸るが離れ離れになってしまい、再び会うために研究を続ける。
エリック・セルヴィグ
緑色の大男ハルクであるブルース・バナー博士と知り合い。シールドと付き合いのあった人物とも知り合いで、メール一つで協力してくれる仲。ドナルド・ブレイク博士(ジェーンの元彼であり、ソーを助けるために偽造IDとして利用)は友人だと主張して、捕らえられていたソーをシールドから取り戻す。ジェーンの父親フォスター博士と同僚だったため、ジェーンの共同研究者として行動を共にしている。フューリーのシールドに協力し、テッセラクトの解明研究計画「ジョイントダークエナジーミッション」に関わる。
ダーシー・ルイス
ジェーンの助手。政治科学を専攻。専攻が違うが単位取得のためにジェーンの助手を務める。(ドラマ「ワンダヴィジョン」では、結構重要な役で再登場)
ホークアイ/クリント・バートン
弓矢の名手。シールドのムジョルニアの任務に参加している。
ロキ
氷の巨人、ラウフェイの子。ヨトゥンヘイムの寺院でオーディンが発見し、連れ帰り、アスガルドの王の息子としてソーと共に育てる。王位継承の式典を中断したのはロキが氷の巨人を侵入させたため。オーんディンは敵国であるヨトゥンヘイムとの平和のためにロキが使えると考え、ロキには秘密を隠したまま育てていた。ラウフェイに四次元キューブを渡すことを条件にオーディンを殺すよう仕向ける。しかしこれはラウフェイを殺し「英雄」として名を轟かせ王座に就こうとするロキが狙いがあった。
地球人の登場人物/キャラ一覧
フィリップ・コールソン|シールドエージェント。フューリー長官の要請でムジョルアニ管理の任務の指揮を取る。トニーの査定に関わっていたが、ムジョルニアのためにニューヨークからニューメキシコへ配置換えになった。プエンテ・アンティグオへ向かう途中に寄った深夜のガソリンスタンドで二人組の強盗を倒してきた(マーベルワンショットにて)。セルヴィグ博士がソーを助け出しに来た時には、偽造IDに気づきながらもあえて身柄を引き渡し、尾行して様子を見た。
ジャスパー・シットウェル|シールド・エージェント。コールソンとともにムジョルニア管理の任務に関わる。
ニック・フューリー|シールドの長官。この時期は、トニー・スターク/アイアンマンをアベンジャーズ計画に引き入れるかどうかの能力査定をしていたため、ニューヨークにいた。
イザベラ・アルヴァレス|プエンテ・アンティグオのダイナーの女主人。
ブルース・バナー|同じ時期にシールドに追われ、ブロードウェイでアボミネーションと死闘を繰り広げた後、ブリティッシュコロンビア州ベラクーラの山小屋で、ハルクにならないための隠遁生活をしている。セルヴィグ博士がこのことについて言及している。
ドナルド・ブレイク博士|ジェーンの元カレ。治療はうまいけど人間関係は最悪。原作ではジェーンの上司でソーの地球での姿。
老人(スタン・リー)|ムジョルニアを車で引っこ抜こうとした老人男性。ハンマーに鎖をくくりつけてハンマーを持ち上げようとするが、結果的に車の後部が破壊される羽目に。
アスガルドの登場人物/キャラ一覧
オーディン|アスガルドの王。九つの国の守護者。数年ごとに訪れる深い眠りに入る。この深い眠りのときも、周囲の出来事を記憶している。
フリッガ|オーディンの妻。元は、魔女。
ヘイムダル|虹の橋「ビフレスト」の門番。千里眼を持ち、遥か遠くの出来事も把握することができる。
ラウフェイ|氷の巨人の王。ロキの実の父親。実の息子であるロキに殺される。
デストロイヤー|武器庫を守る人型兵器。鋼鉄の躯体をもち、炎を発して攻撃する。アスガルドの王が持つ杖「グングニル」によってコントロールできる。
シフ|ソーと仲の良い女戦士。レディ・シフ。(ドラマ「エージェント・オブ・シールド」では2度ほど登場)。シールドエージェントは彼女を「ゼナ(元ネタは⼥戦⼠ジーナが主人公のドラマ「Xena:Warrior Princess」)」と報告する。
ファンドラル|ウォーリアーズスリーの一人。シールドエージェントは彼を「ロビンフッド」と報告する。
ホーガン|ウォーリアーズスリーの一人。日本人。シールドエージェントは彼を「ジャッキーチェン」と報告する。
ヴォルスタッグ|ウォーリアーズスリーの一人。大食いの男。
世界観/設定/アイテム
四次元キューブ/箱/テッセラクト
アスガルドの保管庫で厳重に管理されているが、氷の巨人の侵入を許し盗まれそうになる。元々は氷の巨人たちのパワーの源で、ロキはオーディンの元からラウフェイへ手渡そうと手引きをしている。ロキはテッセラクトを利用してヘイムダルを凍らせた。シールドが押収し、フューリー長官のもとでセルヴィグ博士が調査にあたる。(映画「アベンジャーズ」へつながる)
シールド
バートン、コールソン、シットウェルらが所属するアメリカの諜報機関。長官はフューリー。ハンマー型の謎の物体(人工衛星?)「ムジョルニア」が発見されたことから、 ニューメキシコにコールソンが指揮を取る部隊が派遣される。このほかにも、ハルク捜索の際には、データベースを米軍に提供し(映画「インクレディブル・ハルク」)、トニー・スタークとイワン・ヴァンコとの戦いでは、トニーをアベンジャーズ計画へ参加させるかどうかの能力査定のために、ナターシャ・ロマノフが送り込まれていた(映画「アイアンマン2」)。
そのほかの世界観/設定/アイテム
ムジョルニア|死にゆく星の心臓で作られている斧。破壊と創造の斧。斧自身が持つ者を選ぶ。今作では、オーディンの判断も、斧を持つのに相応しいものを左右しているように描写される。
ビフレスト/ワームホール/アインシュタイン=ローゼンブリッジ|ソーがやってきた「通路」のこと。磁気嵐ではなく、レンズのようになっていることが特徴。二つの時空を繋ぐ橋のこと。
大まかなあらすじ
2011年、アメリカ、ニューメキシコでの研究中に、嵐と共に現れたソーと遭遇したジェーン・フォスター博士と、共同研究者のセルヴィグ博士と、助手のダーシー。
ソーは、自らが新たな王となるための王位継承の儀式の日、ロキが招き入れた「氷の巨人」が王宮の武器庫に入り込み儀式が中断。その後ソーは、自分勝手に仲間を連れて氷の巨人との戦いへ行くが、この自分勝手な行動を父である王のオーディンから「王にふさわしくない」とされ、人間の世界「ミッドガルド」へ追放されたのだった。
ソーの弟で、氷の巨人の世界「ヨトゥンヘイム」へ同行していたロキは、氷の巨人と戦いの中で、自分が凍らない体を持っていることから、自らの体に「氷の巨人の血」が流れていることに気づく。
その後オーディンは、数年ごとに訪れる「深い眠り」に入ってしまい、ソーが不在のため、ロキは臨時の王になると宣言。
その頃、運び込まれた郡立病院で目を覚ましたソーは、ジェーンたちとの間に関係を築いていく。ソーが現れた場所の近くにソーの斧「ムジョルニア」も発見され、未知の物体の調査にシールドのエージェント・コールソンらがやってくる。シールドはこの事実を調査するために、ソーが現れた際の最初の目撃者でもあるジェーンたちの研究資料を全て押収する。
北欧神話と同じ話をするソーを信じきれないジェーンたちだったが、ソーは、シールドが保護するムジョルニアを手にすることで、自分の存在を証明しようとする。シールドの施設へ潜り込み、エージェントたちを倒して「ムジョルアニ」を手にするソーだったが、「斧を持つ者としてふさわしくない」とされ自らの力を証明できず、シールドに捕まってしまう。その後ソーの元に、ロキが現れ、二人の父オーディンが亡くなったと伝え、去っていく。
しかしこれはロキの嘘で、自分がアスガルドの王になるための口実だった。
ジェーンとセルヴィグは、「研究者仲間だ」といいソーを助け出すことに成功すると、まもなく、ロキの行動に不信を抱き始めたソーと親しい戦士のレディ・シフとウォーリアーズスリーの4人がアスガルドから地球のニューメキシコにやってくる。そこへ、ロキが操る「デストロイヤー」が現れ、町は破壊され混乱状態になる。
ソーは、ロキが操るデストロイヤーに倒され死の淵を彷徨うが、ソーの行いを見ていたオーディンは「ムジョルニア」を持つものとして相応しいと判断し、ソーは再び「ムジョルニア」を手にする。こうしてデストロイヤーを倒したソーはアスガルドへ帰還。
ロキは、氷の巨人たちがアスガルドに侵入しやすいよう手引きをしながらも、最終的に氷の巨人たちを自らの手で殺し「英雄」として新たなアスガルドの王となろうとする。
そんなロキの狙いに気づいたソーは、ロキとの戦いの末に、地球との通路である「ビフレスト」を破壊しアスガルドを守り抜くことに成功する。
深い眠りを終え、その間のこと全てを知る父オーディンとの繋がりが完全になくなったことから、ロキは自ら命を断つことを選び、アスガルドの奈落へ消えていく。
ロキの葬儀の中、ソーは、自分がアスガルドの王に相応しくないことを父オーディンに伝える。
その頃地球のジェーンたちは、ソーのことを必死で探しており、ソーは、全てを見通す目を持つヘイムダルからその様子を伝え聞くのだった。
その後セルヴィグ博士は、シールドと協力しフューリー長官の指揮のもと、今回の一件でシールド押収した謎の物体「テッセラクト・四次元キューブ」の解明に取り掛かっていた。しかしセルヴィグは何かに操られているかのような表情で、鏡に映るセルヴィグの傍には、死んだはずのロキの姿が映っていた。